Ibashoネパール

カトマンズのソーシャル・ベンチャー「Bihani」の受け入れにより、2016年2月にマタティルタ(Matatirtha)村を訪問。現地の女性グループのリーダーらと意見交換を行いました。2016年6月の訪問時には、地域住民らとのワークショップを開催。地域の課題をあげてもらった上で、プロジェクトを進めることを確認。2016年7月の訪問時にもワークショップを開催し、今後のプロジェクトの進め方について意見交換を行いました。

Ibasho Japanのメンバーはこれまでに、マタティルタ村でのプロジェクト設立のマネジメント、ワークショップの開催、ローカル・コーディネーターへのサポートなどを行ってきました。


Ibashoネパールのあゆみ

2020年

  • 9月:Ibashoネパールについての小冊子『Ibasho: A Colorful Guide to the Core Principles』(Ibasho, September 2020)を刊行
  • 10月1日:日本(居場所ハウス)、フィリピン、ネパールでIbashoプロジェクトに参加する高齢者、ローカル・コーディネーターが顔を合わせるオンライン会議を開催。オンライン会議はワシントンDCのIbashoと、Ibashoネパールのローカル・コーディネーターのBihaniが中心となり企画した。日本の「居場所ハウス」のメンバーはアプリケーションが使えず参加できなかった

2019年

  • 1月20日:プロジェクトの効果・課題を把握するための調査(エンドライン調査)が終わる
  • 6月17〜21日:9回目の訪問
    • 6月18日:Ibashoマタティルタの活動場所を案内してもらう
    • 6月19〜20日:ワークショップを開催し、Ibashoの8理念を身体の動きで表現したダンス、インクでIbashoの8理念を表現するアートプロジェクトなどを行う。Ibashoマタティルタのメンバーへのインタビューを行う

2018年

  • 1月8〜22日:7回目の訪問
    • 1月9日:昨年8月の訪問時にフレームを作成していた掲示板が完成し、設置される
    • 1月11日:女性グループ(Mahila Samuha)の建物で、これまでの歩みを振り返り、今後の活動を考えるミーティングを開く
    • 1月16日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)で、拠点となる建物についてのミーティングを開く。プロジェクトの効果・課題を把握するための調査(ミッドライン調査)の協力者へのトレーニング
    • 1月17日:マタティルタ(Matatirtha)村、及び、周辺地域でのプロジェクトの効果・課題を把握するための調査(ミッドライン調査)を始める
    • 1月20日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)で、拠点となる建物についてのミーティングを開く。ミーティングの参加者は、拠点となる建物を建設しないことを決定
  • 2月:メンバーからの意見を反映した掲示板の地図の下書きが完成する
  • 3月16日:新しい農園を訪問。農園脇に建設する小屋(Hut)の広さが約3m × 約6mであることを確認。建設のための材料とデザインを決定する
  • 4月20日:チャウタリ(Chautari)の改修作業を始める。農園にするため、地主と土地の1年間のリース契約を結ぶ
  • 5月18日:新しい農園に小屋(Hut)を建設する作業を始める。掲示板の地図を取り替える
  • 5月末:新しい農園での農作業が始まり、ガーデンクレソン、ほうれん草、マスタード、かぼちゃ、コリアンダー、ひょうたん、オクラなどの種をまく
  • 5月31日:プロジェクトの効果・課題を把握するための調査(ミッドライン調査)が終わる
  • 6月中旬:農園の小屋(Hut)がおおよそ完成。チャウタリ(Chautari)へのペンキ塗装が終わる
  • 6月19〜26日:マタティルタ(Matatirtha)村の5人、「Bihani」代表のSさんがフィリピンを訪問。Ibashoフィリピン、「居場所ハウス」のメンバーらと世界銀行・ADBが主催するマニラでのセミナー、オルモック市のバゴング・ブハイ(Barangay Bagong Buhay)などを訪問
  • 7月7日:この日のミーティングでCommunity Mobilizerの選任について議論。Community Mobilizerの役割はマタティルタ(Matatirtha)村での活動のモニターとサポート、住民への活動への参加の呼びかけ、ミーティングの記録作成など。女性グループ(Mahila Samuha)代表のSさんがCommunity Mobilizerに選ばれる
  • 8月中旬:農園脇の小屋(Hut)にドアを設置
  • 10月上旬:農園脇の小屋(Hut)が完成
  • 12月中旬:農園脇の小屋(Hut)にペンキを塗装
  • 12月15日:メンバーがKavreにあるGurkha Organic Farm and Research Center(GOFARC)を訪問。見学、意見交換を行う
  • 12月21〜2019年1月1日:8回目の訪問
    • 12月24日:「Bihani」のオフィスでプロジェクトの効果・課題を把握するための調査(エンドライン調査)の協力者へのトレーニング
    • 12月25・26・28日:Ibasho Ambassadorのトレーニングを行う
    • 12月25日:マタティルタ(Matatirtha)村、及び、周辺地域でのプロジェクトの効果・課題を把握するための調査(エンドライン調査)を始める
    • 12月29日:小屋(Hut)の周りに排水のための溝を掘る
    • 12月31日:小屋(Hut)でIbashoマタティルタのメンバーとの意見交換。小屋(Hut)の周りに排水のための溝を掘る作業の続きを行う

2017年

  • 2月1日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)で開かれたミーティングに、女性グループ(Mahila Samuha)のメンバーが大根のピクルスを持参。マーケットなどで販売し活動資金とするため、「Bihani」のメンバーがパッケージをデザイン(ピクルスは村のお店や、2月18日・3月3日に「Bihani」が開いたバザールで販売)。ミーティングでは新しいプロジェクトとしてのジュエリー(Jewelry)、Ibashoの拠点となる建物、Ibashoプロジェクトの協同組合設立についても意見交換
  • 2月4日:マタティルタ(Matatirtha)村の住民約50人が参加したミーティングにて、Ibashoの協同組合設立について議論
  • 2月9日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)で開かれたミーティングで、「Bihani」のメンバーが花壇に受ける新たな種類の花を紹介
  • 3月11〜19日:5回目の訪問
    • 3月13日:Ibashoの建物の建設予定地である広場に面した建物でワークショップ。Ibashoの建物でどのような活動をしたいかについて意見交換。この後、実際に敷地の面積を測定する。ワークショップが始まる前、Shree Swasthani Temple and Narnarayan Baba Ashramを案内してもらう
    • 3月14日:Ibashoの建物を建設予定の広場に面した建物でワークショップ。先日のワークショップであげられた活動の中で、他の場所で行えるものは他の場所で行うことで、村全体でIbashoの活動をすることを話し合う
    • 3月15〜16日:ワークショップの準備として、Ibashoの建物のコンセプトを伝えるための模型を作る
    • 3月17日:Ibashoの建物を建設予定の広場に面した建物でワークショップ。3月13日のワークショップであげられた活動について、村のどこで行えるかを地図に表現。この後、Ibashoの生態系(Eco-System)、Ibashoの建物の考え方について意見交換
  • 4月2日:Ibashoプロジェクトのメンバー2人が、エコ・ビレッジ「Kevin Rohan Memorial Eco Foundation」を訪問し、バイオダイナミック農法のコンポストについての講習を受ける
  • 4月19日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)で開かれたミーティングに、ジュエリー(Jewelry)作りの講習に参加していたメンバーの1人の女性がビーズのイヤリングを見本として持参
  • 6月6日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)で開かれたミーティングで、「Bihani」の2人が、メンバーにイヤリングの作り方を紹介
  • 6月27日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)で開かれたミーティングで、「Bihani」の1人が、メンバーにイヤリングの作り方を紹介。この後、Ibashoプロジェクトのメンバーはイヤリングを作り、資金獲得のため販売する
  • 7月:農園は水の供給が難しいので、農園を別の場所に移転することが話し合われる
  • 7月31〜8月13日:6回目の訪問
    • 8月2日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)でミーティング。「居場所ハウス」とフィリピンのバゴング・ブハイ(Barangay Bagong Buhay)の活動を紹介、マタティルタ(Matatirtha)村でのプロジェクトの振り返りを行う。Ibashoプロジェクトの掲示板作りを提案
    • 8月3日:農園の移転先の候補地、Ibashoの建物の敷地、女性グループ(Mahila Samuha)の建物、チャウタリ(菩提樹の木の下の人が集まる場所)を案内してもらう。この後、高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)のオフィスで今回の訪問で行う活動について意見交換
    • 8月4日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)でワークショップ。今年3月のワークショップであげられた活動を村のどこで行うかを地図に描いて確認。今回の訪問時に行いたい活動としてチャウタリ(Chautari)の改修、掲示板作り、ライブラリーのための本棚作りの3つがあげられ、それぞれのデザインについて意見交換。チャウタリについては、実際に訪問してサイズを測定
    • 8月6日:「Bihani」のオフィスで、Ibasho Nepalの理事会を開催(マタティルタ(Matatirtha)村の協同組合とは別に、Ibasho NepalというNGOを設立予定)
    • 8月7日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)でミーティング。チャウタリ(Chautari)、掲示板、本棚のデザイン、材料などについて意見交換。ミーティングの後、木材屋で掲示板の材料を購入
    • 8月8日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)でワークショップ。昨年行ったベースライン調査の結果を報告。2015年ネパール地震について意見交換し、村の地図を描いてもらう。一部のメンバーは掲示板の材料を購入
    • 8月9日:元大工のMさんの家を訪問し、工具を見せてもらう。高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)でワークショップ。地震への対応として、村の避難マップを描いてもらう。マップは掲示板に使うものとして描いてもらった。マタティルタ(Matatirtha)村からの帰り、カトマンズ中心部で電動ドリルを購入
    • 8月10日:女性グループ(Mahila Samuha)の建物で掲示板作り。最初に電動ドリルの使い方講習を行う。女性グループの何人かはイヤリング作り。途中、フィリピンのバゴング・ブハイ(Barangay Bagong Buhay)地区のメンバーとSkypeで会話
    • 8月11日:女性グループ(Mahila Samuha)の建物で掲示板作り元大工のMさんが昔作った棚の修理も行う。女性グループの何人かはイヤリング作りをする。掲示板が完成した後、今後の活動について意見交換
  • 9月4日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)で開かれたミーティングで、高齢者住宅の3脚の椅子の改修について話し合う
  • 9月22日:掲示板にペンキの下塗りをする。改修する高齢者住宅の椅子のサイズを測定
  • 10月16日:この日のミーティングで、Ibashoプロジェクトの協同組合設立に必要な25名が決定(後に法の改訂により必要な人数は35名になる)。掲示板にペンキの上塗りをする。メンバーの1人の紹介で、農園のために借りる土地の候補が決まる。新たな農園の広さは約510㎡。
  • 10月30日:この日のミーティングで新たなクラフト製品として、鞄・靴下・セーターなどの編み物、ヘアークリップ、櫛などのアイディアを出し合う
  • 11月12日:建築家とともにIbashoの拠点を建設する敷地を訪問し、面積を測定

2016年

  • 2月19〜28日:1回目の訪問。「Bihani」のコーディネートで2015年ネパール地震の被災地など3ヶ所を訪問
    • 2月20日:Greenwich Village Hotelでパブリックイベント「Looking Forward: Elders as Agents of Change」が開催
    • 2月22日:「Bihani」のオフィスでIbashoプロジェクトの可能性について意見交換
    • 2月23日:マタティルタ(Matatirtha)村を訪問し、高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)のスタッフ、女性グループ(Mahila Samuha)のメンバーらと意見交換
    • 2月27日:「Bihani」のオフィスで、「Ibasho」と「Bihani」の連携について、マタティルタ(Matatirtha)村でのプロジェクトの可能性について意見交換
  • 6月5〜9日:2回目の訪問
    • 6月6日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)でワークショップ。「居場所ハウス」とフィリピンのバゴング・ブハイ(Barangay Bagong Buhay)の活動の様子を写真で見せながら、「Ibasho」の理念と活動を紹介(午前)。マタティルタ(Matatirtha)村が抱える問題についてあげてもらう。課題としてアルコール、教育不足、スキルのある高齢者が活躍できない、ジェンダー、クリアランスが課題としてあげられる(午後)
    • 6月7日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)でワークショップ。この日のワークショップには子どもたちも参加。子どもたちに、同じグループの大人に対して名前と「子どもに何を教えることができる」をインタビューし、発表してもらう(午前)。Ibashoプロジェクトで取り組みたい活動を、来週までに話し合い5つ決めて欲しいと伝える(午後)
    • 6月8日:「Bihani」のオフィスで、マタティルタ(Matatirtha)村でのIbashoプロジェクトのローカル・コーディネーター、村で立ち上げる団体の形態について意見交換
  • 6月22日:先週のワークショップを受け、マタティルタ(Matatirtha)村の住民が「Bihani」のSさんに取り組みたい活動を伝える。あげられたのはクラフト作り、堆肥作り、農園、花の栽培の4つ
  • 7月9〜13日:3回目の訪問
    • 7月10日:「Bihani」のオフィスで調査(ベースライン調査)協力者へのトレーニング。Ibashoプロジェクトの効果・課題を把握するために行う調査で、3回実施予定
    • 7月11日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)でワークショップ。村の人からあげられたクラフト作り、堆肥作り、農園、花の栽培について、具体的な内容について意見交換。この日からマタティルタ(Matatirtha)村、及び、周辺地域でベースライン調査を始める
    • 7月12日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)でワークショップ。村の人からあげられた4つの活動のうち、堆肥作り、農園、花の栽培を関連させ、最初に堆肥作りから始めることを提案。堆肥作りについて、具体的に何ができるかを意見交換
    • 7月13日:「Bihani」のオフィスでミーティング。Sさんから「Bihani」として、Ibashoプロジェクトのローカル・コーディネーターを務めてよいという話がある。今後のプロジェクトの進め方について意見交換する
  • 7月14日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)でのミーティングで堆肥作り、農園、花の栽培のそれぞれの活動のリーダーを決める
  • 7月20日:堆肥作り、農園、花の栽培を行う敷地を確認する
  • 8月3日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)の建物脇の空き地を耕して花壇とする。花壇にマリーゴールド、センニチソウ、シャクナゲなどを植える
  • 8月25日:この日のミーティングで、鉢植えとして販売するための花の栽培、農園、堆肥作り・リサイクの3つの活動に取り組むことを確認。花壇にマリーゴールド、センニチソウ、シャクナゲ、カリフラワー、キャベツを植える
  • 8月29日:マタティルタ(Matatirtha)村の高齢者、女性、「Bihani」のスタッフら約30人がエコ・ビレッジ「Kevin Rohan Memorial Eco Foundation」を訪問。バイオダイナミック農法による野菜の栽培や堆肥作りを学ぶ
  • 9月8日:この日のミーティングで、エコ・ビレッジ「Kevin Rohan Memorial Eco Foundation」で見学した堆肥作りの振り返りを行う。農園の敷地も決まり、雨期が終われば堆肥作りをスタートすること、花の栽培は新たな種類の花を植えることを確認。リサイクルとして回収したペットボトルを鉢植えのために使うためのアイディアについて意見交換。この日、プロジェクトの効果・課題を把握するための調査(ベースライン調査)が終わる
  • 9月中旬:農園での農作業を始める。農園は村の住民から提供された土地で、広さは約290㎡
  • 9月23日:この日のミーティングで、リサイクルしたペットボトルを鉢植えに利用するためのアイディアを交換
  • 10月20〜26日:マタティルタ(Matatirtha)村の4人、「Bihani」代表のSさんが、ネパール政府関係者、世界銀行のスタッフらと来日。この訪問時から、「Bihani」に正式にローカル・コーディネーターを依頼
  • 12月24〜2017年1月5日:4回目の訪問
    • 12月26日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)でミーティング。「Ibasho」の理念を確認した後、「Ibasho」プロジェクトについての考えを順番に発表。来日した4人から、日本での経験を話してもらう。ミーティングの後、農園と、Ibashoの建物を建設する敷地を見学
    • 12月29日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)でIbashoの建物を建設する敷地について意見交換。ミーティングの後、実際に候補となる敷地3ヶ所を見学
    • 12月30日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)でワークショップ。村の人からIbashoの建物の敷地は、女性グループ(Mahila Samuha)の建物のある場所に決めたという報告がある。この後、Ibashoの建物の機能、平面プランについて意見交換
    • 2017年1月5日:高齢者住宅(Matatirtha Oldage Home)で、新たにクラフト作りを始めること、Ibashoプロジェクトの組織として村の住民により協同組合を設立すること、Ibashoの建物の敷地の面積を測定することなどを話し合う

2015年

  • 3月18日:東北大学にて第3回国連防災世界会議のパブリックフォーラム「Elders Leading the Way to Inclusive Community Resilience」が開催。パブリックフォーラム開催に合わせてレポート『Elders Leading the Way to Resilience (Conference Version)』(The World Bank, 2015)を刊行
  • ウェブ上に公開していたレポート『Elders Leading the Way to Resilience (Conference Version)』(The World Bank, 2015)を読んだネパール・カトマンズのソーシャルベンチャー「Bihani」代表のSさんが、ワシントンDCの「Ibasho」にコンタクト。2015年ネパール地震の被災地でIbashoプロジェクト実施の可能性について打診がある

*年表中の「○○回目の訪問」はIbasho/Ibasho Japanのメンバーの訪問を表す。

(更新:2019年2月23日)