フィリピン、オルモック市のバゴング・ブハイ(Bagong Buhay)で活動するIbashoフィリピンから、近況を教えていただきましたのでご紹介させていただきます(以下はIbashoフィリピンのFacebookのページの文章・写真を元にしたものです)。
Ibashoフィリピンは、まだ大船渡の「居場所ハウス」のような拠点となる建物を持っていませんが、自分たちでできる活動から徐々に始めていくということで、2015年1月からペットボトルのリサイクルを、2015年5月から農園をスタートさせました。これらに引き続く3つ目の活動とし行われているのが屋台形式のモバイル・カフェです。
モバイル・カフェ
モバイル・カフェには、食事などの販売を通して、活動資金を獲得すると同時に、いずれ拠点が完成した際にどのような活動が展開できるかを確かめるという目的もあります。2016年1月と2月にはモバイル・カフェのトライアルが行われました。
6月2日(木)に開かれたIbashoフィリピンのミーティングでは、モバイル・カフェのローンチイベントを6月5日(日)に行うことが決められました。ローンチイベントでは、モバイル・カフェの開始を告知するため、メンバーが地区内をパレードするとのこと。ローカル・コーディネーターのIさんは、モバイル・カフェのバナー(垂れ幕)を作成。
6月5日(日)、メンバーが集合しパレードがスタート。ドラムを伴ったパレードです。パレードはバゴング・ブハイ内の全てを巡回する予定でしたが、激しい雨が降ってきたため7割くらいしか巡回できませんでした。それでも、持参した食べ物は完売したとのこと。モバイル・カフェのために寄付してくださった方がいたようで、帽子、カゴ、傘の購入資金に充てたとのことです。
7月7日(木)に開かれたミーティングでは、先月実施したモバイル・カフェのプロジェクトの振り返りが行われました。メンバーの評価は、完全には狙い通りにはいかなかったが、目的に近いところまではきているというもの。メンバーは、いずれ「居場所ハウス」のような拠点が実現する時のことについても議論したとのことです。
モバイル・カフェのローンチイベントとして行われたパレードを撮影した動画が、こちらに掲載されていますので、よろしければご覧ください。
モバイル・カフェのプロジェクトに注力している期間、リサイクル活動と農園はしばらく休止となっていましたが、2016年6月から活動が再開されています。
リサイクル活動
リサイクル活動は、Ibashoフィリピンで最初にスタートした活動です。2014年10月に行ったワークショップをふまえて、2015年1月から自主的に始められたもの。当初、地区のほとんどの高齢者が参加する毎月第2水曜日の高齢者協会(Senior Citizen’s Association)の集まりの会場で、リサイクル品を集めていた時期もありましたが、いつの間にかやめてしまっていました。そこで、リサイクル活動を再スタートすることに。Ibashoフィリピンの中心メンバーは、地区の高齢者に、高齢者協会の毎月の集まりの時にリサイクル品を持参して欲しいと呼びかけたとのことです。
6月の集まりが開催される前日、ローカル・コーディネーターのIさんは、いくつかの業者を回り、明日の集まりに合わせてリサイクル品を買い取りに来て欲しいと依頼。前日のため即座に運転手を手配できないとのことでなかなか業者は見つかりませんでしたが、偶然見つけた小さな店の人が、買い取りに来てくれるという話になりました。
6月8日(水)、高齢者協会の6月の集まりが開催されました。地区の高齢者にリサイクル品を持参して欲しいと伝えるのは徹底しておらず、また、伝え忘れていたため、集まったのは1袋分だけ。業者からは、たった1袋だとガソリン代にならないからとこの日の回収は断られてしまったとのこと。しかし、ローカル・コーディネーターのIさんは店の連絡先を聞き、十分なリサイクル品が集まった際には依頼するという話をされたようです。
7月13日(水)、高齢者協会の7月の集まりが開催されました。ローカル・コーディネーターのIさんの事前の呼びかけにより、会場には各家庭からリサイクル品が集められ、業者に回収してもらいました。この日集められたリサイクル品は約15kgで、150ペソの売上げになり、これはIbashoフィリピンの今後の活動資金になります。
農園
農園は2015年5月からスタート。Ibashoフィリピンのメンバーが「居場所ハウス」の農園の見学をした数ヶ月後にスタートしたものです。2015年10月には「居場所ハウス」のKさんがバゴング・ブハイを訪問して、農園の土作り、種まきの方法などを伝えました。それをふまえた農園での活動が行われていましたが、最近はモバイル・カフェのプロジェクトが始まった等の理由で農園での活動は少し下火に。しかし、モバイル・カフェのローンチイベントも終わり、農園の活動が再開されています。
6月2日(木)、ローカル・コーディネーターのIさんが農園を訪れたところ、2人のメンバーが農園を清掃。新しい野菜を植えるための準備をされていたとのこと。
6月9日(木)のIbashoフィリピンのミーティングでは、6月25日(土)に農園でイベントをすることが決まりました。この日を農園の再スタート日とすること。その日までに土を耕し、新しい種をまくことが話し合われたとのこと。
6月23日(木)、農園では昨年植えたパパイヤが収獲され、早速、みなで食べたとのこと。この日ミーティングでは、6月25日(土)の農園でのイベントについて最終の確認。聖ヨハネがキリストを洗礼したことを祝うお祭り(Feast of St.John the Baptist)に合わせ、食べ物を持ち寄ってピクニックをすることも話し合われました。そして、6月25日(土)。メンバーは農園に集まり、ピクニックが行われました。
その後、農園作りは継続されており、写真のようにツルムラサキ(malabar spinach)は順調に育っています。ただ、大きく育ったカボチャによって覆われそうになっているとのこと。また、メンバーは肥料とするため畑には籾殻がまいたとのこと。
Ibashoフィリピンでは、今後の活動に向けた新たな試みも計画されています。
7月21日に開かれたIbashoフィリピンのミーティングの主な議題はモバイル・カフェの振り返りと、資金獲得のためのビンゴ大会について。地域の人にビンゴ大会に参加してもらうため、依頼の手紙を書くことが話し合われました。
なお、当初ビンゴ大会は8月中に行われる予定でしたが、8月中は地区の高齢者協会による感謝祭(Fellowship and Thanksgiving)が8月17日に、年に1度の祝賀会が8月19日に行われるとのこと。メンバーはこれらの2つの大きな行事の準備やダンスの練習などのため、ビンゴ大会は延期されることとされました。
(更新:2019年2月21日)