自分たちで身近な環境を整備:Ibashoフィリピンによるフィーディング・センターのペンキ塗り

2017年7月27日(木)、フィリピン・オルモック市のバゴング・ブハイ(Barangay Bagong Buhay)にて、Ibashoフィリピンのメンバーらとフィーディング・センター(Feeding Center)のペンキ塗りの作業を行いました。

フィーディング・センターはバランガイ・ホールの前にある場所で、バランガイ(地区)が所有。台風ヨランダ(2013年台風30号)により屋根が飛ばされるなどの被害を受け、その後、屋根の修繕が行われ使われていました。

Ibashoフィリピンには拠点となる場所はありません。そのため、メンバーの1人の家の前にある倉庫が「本部(Headquarter)」とされ、ローカル・コーディネーターのIさんが作業するためのテーブルが置かれています。定例の会議はバランガイ・ホール、屋根付きのバスケットボール・コート、あるいは、メンバーの家などで開かれてきました。

現在、拠点となる場所を実現するための行政との手続きが進められていますが、拠点の完成を待つのではなく、できることから徐々に活動を広げていくかたちでプロジェクトが進められており、2015年1月からリサイクル活動、2015年5月から農園、2016年1月からモバイル・カフェのプロジェクトなどがスタート。
フィーディング・センターの改修も、Ibashoフィリピンの活動の一環として行われました。2017年春、Ibashoフィリピンのメンバーはバランガイ(地区)の許可を得て、フィーディング・センターとバスケットボール・コートの間の空間に、小規模なキッチンを作ることを決定。これに合わせて、フィーディング・センターのベンチの作り替えも行われました。メンバーらが作業を行い、2017年6月、フィーディング・センターが綺麗になりました。

フィーディング・センターのペンキ塗りを行うにあたって用意したのは下地にする白のペンキと、濃い青と薄い青の合わせて3色のペンキ。それぞれ1ガロンずつ購入しました。青はバゴング・ブハイのカラーのようで、隣接する屋根付きのバスケットボール・コートと同じ色ということで選ばれました。なお、ペンキ3ガロンの購入費用のみワシントンDCのIbashoが負担し、ブラシ等の道具は各自が家から持参することが話し合われました。

2017年7月27日(木)、9時から下地となる白のペンキ塗りをスタート。ローラーを持参してくださった男性の方もおり、10:30頃には作業が一段落。

ペンキ塗りをしている隣では、3人の女性が昼食のお粥を作り。出来あがったお粥はペンキ塗りをしていた人に加えて、バランガイ・ホール、ヘルス・センターで働くスタッフらにも振舞っておられました。

食事の後、11:40頃からペンキ塗りを再開。午前の作業状況からブラシよりローラーの方が早く、綺麗に塗れるということでローラーを3本購入することに。ローラーは、ワシントンDCのIbashoからIbashoフィリピンへの寄付とされました。

ベンチ部分を薄い青で、柱部分を濃い青で塗る作業は13:10頃には完了。ペンキ塗りはこれで終わる予定でしたが、参加された男性が、ペンキが余ってるならキッチン外壁にも色を塗るのはどうかと提案。自らペンキを塗ってくださいました。
ペンキ塗りが終わった後にはIbashoフィリピンのメンバーの1人の女性が、若い男性を連れて来てくださり、キッチン脇の壁をブラシで清掃するように頼んでくださいました。

この日のフィーディング・センターのペンキ塗りには次のような意味があったと考えています。

  • お金をかけずに、身の回りの環境を自分たちで改善したこと(身の回りの環境が目に見えるかたちで改善されたこと)
  • 地域の人々にとっての具体的な役割を生み出したこと
  • キッチン外壁にペンキを塗ったり、キッチン脇の壁を掃除したりと、当初計画していなかったことが、地域の人々の自主的な振る舞いによって行われたこと

身の回りの環境を改善するという、地域にとって本当に意味ある活動であれば、地域からの自主的な関わりも生まれてくる(逆に言えば、地域にとって意味のない活動に対して、自主的に関わってもらうことはできない)。このことを改めて教えられました。


後日、Ibashoフィリピンのメンバーは配管を行い、キッチンで水が使えるようになりました。

2018年11月に訪問した時に伺った話では、フィーディング・センターは特に貧困な子どもたちに食事を提供するフィーディング・プログラムにも使っているとのこと。また、Ibashoの拠点となる建物の建設作業に携わる兵士は、フィーディング・センターで調理をしたり、休憩したりしているのも見かけました。

リノベーションにより場所ができることで、当初は想定していなかった使われ方がなされ、地域に影響を与えることもある。これは自分たちで身近な環境を整備することがもつ大きな可能性です。

(更新:2019年2月21日)